福岡空港についてです。
2025年に新しい第2滑走路が新設されました。
目次
福岡空港の特徴
福岡空港は日本でも有数の混雑空港です。滑走路は2本です。
2本の滑走路のうち1本は国際線の離陸専用(RWY16R/34L)でもう1本(RWY16L/34R)は着陸と国内線離陸共用なので常に激混みしています。
どれくらいの便数があるかは他の記事でまとめています。
市街地真ん中にあるので騒音問題が懸念されており「優先滑走路方式」の対策が取られています。
優先滑走路方式:騒音対策の一環で、優先的に一方の滑走路を使う方式。
福岡空港のの場合は優先滑走路はRWY16L/Rとなっており、可能かなぎりRWY16で運用します。
これはRWY34で離着陸をすると博多の市街地の真上を長く飛ばないといけなくなるからです。
一般的に滑走路は飛行機が向かい風で離着陸できるように運用しますが、優先滑走路方式が適用されている空港では追い風になったとしても優先滑走路で運用をします。
追い風が10ktを超えてくるとさすがにRWY16運用も限界になってくるため、その場合は使用滑走路がRWY34に変わります。
※1ktの追い風で飛行機の最大離陸重量は2~3トン下がってしまう
1.到着経路とアプローチ
優先滑走路RWY16L運用時
福岡空港では優先滑走路方式が取り入れられているため基本的にはRWY16Lへの着陸となります。
RWY16L時の各方面からの到着ルートは以下の通りです。
(RWY16L時のSTAR:AIP Aerodromes RJFFから引用)
沖縄などの方面からの到着便は南方向のOSTEPから入ってきます。[OSTEP ARRIVAL]
(RWY16時のSTAR:AIP Aerodromes RJFFから引用)
OSTEP-HONOK-AMAOH-KEYAHーAKSIL-PIKOPーENTIXとなります。
どの方向からのArrivalも最終的にはENTIXに向かわされてそこからアプローチを開始します。
好天時:RNP RWY16L Approach
(RNP RWY16L Approach:AIP Aerodromes RJFFから引用)
福岡空港では天気が良いときと悪いときでアプローチの方式が違います。
天気が良いときにはRNP RWY 16L Approachが実施されています。
悪天時:ILS RWY16L Approach
(ILS RWY16L Approach:AIP Aerodromes RJFFから引用)
天気が悪いときにはILS RWY16L Approachが行われます。
しかしRNP RWY16L Approachでほとんど対応できるため、よほど天気が悪くないと行われません。
RWY34R運用時
優先滑走路方式があるため基本的にRWY16Lだが、追い風が10ktを超えてくるような時にはRWY34Rに変更されます。
福岡空港はすぐ北に海があるため海陸風の影響で昼間は北風が吹きやすく、そのため昼間はRWY34運用になることは結構あります。(特に夏場)
RWY34Rでのアプローチは主に3種類あります。
①Visual Approach RWY34R
②RNP RWY34R Approach
③ILS RWY34R Approach
天気が良いときにはVisual Approachが行われて、Visual ApproachができないときにはRNP Approachが行われます。
さらに天気が悪いときにのみILS RWY34R Approachが実施されます。
Visual Approach RWY34R
MALTSくらいまではRadar Vectorで誘導されてきて、パイロットが空港を視認できたらVisual Approachの管制許可が発出されます。
空港の西側を飛んでRWY34Rに着陸します。
RNP RWY34R Approach
(RNAV RWY34 Approach:AIP Aerodromes RJFFから引用)
Visual Approachができない天候のときにはRNP RWY34R Approachが行われます。
Visual Approachのときと比べてかなり空港の南まで飛行しないといけないので飛行時間が長くなります。
BANKUもしくはDAZAIからアプローチが開始されます。
ILS RWY34R Approach
(ILS RWY34 Approach:AIP Aerodromes RJFFから引用)
さらに天気が悪いとILS RWY34R Approachが行われます。
このアプローチも空港の南まで行かないといけないので時間がかかります。
2.出発と離陸経路
離陸に関しても優先滑走路方式は適用されます。
(Aerodromes:AIP Aerodromes RJFFから引用)
上記図の左上の黒い建物が国内線ターミナルであり、滑走路の下側の黒い部分が国際線ターミナルです。
国際線の出発機はRWY16R/34Lから離陸します。
国内線の離陸、全ての着陸機はRWY16L/34Rを使用します。
滑走路と滑走路の距離は210mしかなく、平行滑走路では国内最小間隔です。