Jです。
今回ですけども、航空大学校の2年間の課程をおおざっぱに紹介します。
目次
入学と共に全員寮に入る(全寮制)
全寮制です。ひとり1部屋ではありません。
初めは宮崎フライト課程の先輩と座学課程の後輩で一緒の部屋に住みます。なかなか慣れるまできついです。
この課程でフライト課程の先輩の訓練の準備を見ながら座学に励むことになります。
たまに怖い先輩がいます(笑)
全課程通して完全にカレンダー通りです。土日祝日休みです。
航空大学校の課程は4つ
①宮崎座学課程(5か月)
②帯広フライト課程(6カ月)
③宮崎フライト課程(6カ月)
④仙台フライト課程(7カ月)
①宮崎座学課程
高校生のような生活です。朝起きて授業に出て昼を挟んでまた授業です。
所々で小テストがあり、課程の終わりには期末試験があります。
科目は航空力学、電子工学、英語、無線、航空法など全て飛行機関連のものです。体育もあります。
僕の時代は体育は怪我をしないようにひたすらバドミントンをする内容でしたが、試験は20mシャトルランでした。
バドミントンのシャトルと掛けていると思われますが、面白くないです。きつすぎます。
②帯広フライト課程
いよいよフライトが始まります。冬に帯広課程に行く人は大雪が積もっています。
楽しいと思いますが、帯広は朝-30℃いくので寒いです。帯広で冬ということは日程上のちの仙台課程も冬になります。
1人の教官に3~4人学生がついて班でフライトをします。
1つ上の先輩もいるので先輩に聞きながら準備してフライトに臨むことができます。
フライト訓練は1日1回、午前フライトもしくは午後フライトのどちらかで行います。
天気が悪いときは訓練ができないのでその場合は訓練は無しで自由時間になります。
午前フライトした班は午後は座学をするといったスケジュールになっており、この課程からはフライトと座学の両方をこなしていくことになります。
帯広課程の途中にソロフライト(自分1人で飛行機に乗って帰ってくる)に出れるかどうかの試験があり、それが最初の難関となっています。
最終試験では自家用操縦士程度の技量が求められます。
部屋は同期との相部屋なので1番帯広課程が楽しいかもしれません。
②宮崎フライト課程
無事に帯広課程に合格すると宮崎に行きます。
この課程では今度は自分が先輩として座学生と同じ部屋で生活します。
宮崎課程は帯広課程の生活と同じでフライトと座学を両立させていきます。
座学は少なく、フライトをして終わりという日も多くなってきます。
課程の最後はいよいよ事業用操縦士の国家試験があります。これに合格すると事業用操縦士技能証明をもらうことができます。
試験官は航空大学校の教官が行うのでしっかり情報収集してから臨むことができます。
これが航空大学校の良いところです。
③仙台フライト課程
仙台課程が最も忙しい課程だと思います。
仙台では大きく2つのフェーズに分かれています。
1つが多発課程でもう1つが計器課程です。
宮崎で取った事業用操縦士の免許ではエンジンが1つの飛行機しか操縦できないため、多発課程でエンジンが2つ以上の飛行機を操縦できる免許に書き換えます。
当然試験があり、それをクリアしないと計器課程に進めません。
計器課程は計器飛行証明というライセンスを取得するための訓練を行います。
計器飛行証明は雲の中に入って計器のみで飛行機を操縦することができるための免許です。
この計器飛行証明を持っていないパイロットは雲に入ってはいけないことになっています。この課程で初めて雲に入るわけです。
仙台課程は就活も並行して行う
仙台課程が忙しいのは就活があるからです。
この就活が航空大学校のメリットなのではと思います。就職率はとても高いです。
就活といっても航空会社が仙台まできて説明会してくれますし、1次面接も仙台の航空大学校の校舎で行うので至れり尽くせりです。
しかし、エントリーシート、面接の練習等、2次試験以降の上京など訓練と並行してやらなければいけないことが山積みです。
みんなで各航空会社を順番に受けていくので同期内でのムードもそんなにピリピリしません。
そもそも計器課程を卒業しないと内定も意味が無くなってしまうので訓練の方が大事であるのは言うまでもありません。
仙台課程を無事修了すると航空大学校を卒業することができます。
ここから各航空会社に同期は散っていきますが、同じ会社に入った同期は一生の付き合いになるでしょう。
航空大学校の生活はこのような感じです。