Jです。
今回は知識の整理方法についてです。
パイロットの仕事をしていく上で、膨大な量の知識が必要になります。マニュアルだけでも数千ページあります。
基本的にパイロットの勉強は自学自習です。分厚いマニュアルを与えられて、「〇月〇日までに勉強しといて」で終わりです。
そんな膨大な量をどうやってこなしているのかを紹介していきたいと思います。
目次
すべてを丸暗記するのは不可能
まず冷静になりました。数千ページある内容を暗記するのは不可能です。早々に諦めました。
そこで、知識を分類しました。
①絶対に覚えておかないといけないもの
②使うけど覚える必要はないもの
③どうでもいいこと
この3種類です。
医者でも医学書を全て覚えているわけではありませんし、弁護士も六法全書を全て覚えているわけではありません。それと同じで、パイロットも全てを覚えているわけではありません。
①絶対に覚えておかないといけないもの
感触では全体の20%くらいだと思います。
・即座な対処が必要な緊急時の手順
・通常時の手順
・基本的なルール、航空法の大事なところ
などが挙げられます。
例えば、車を運転するときに道路交通法を全部覚えている人はいませんよね。しかし、車のエンジンのかけ方、走り方と止まり方(通常操作)や、一時停止などの各標識や、踏切でのルール、飲酒運転禁止や事故が起きた時の対処などの項目は誰もが覚えていると思います。
それと同じです。
②使うけど覚える必要はないもの
この手の知識は全体の70%くらいだと思います。その知識が必要な時に、これはあそこに書いてあったなと思える程度に勉強しておく必要はあります。
また、使うときにすぐ出せるように何かに自分なりにまとめて置くのも良いと思います。
・各国の飛行時の細かいルール
・軽微な不具合の対処方法
・直接運航に関係がないシステムの細かい知識
などが挙げられます。
これも車で例えると、車検の方法や、給油口の右左、カーナビの細かい機能などは覚える必要はなく、必要な時に調べればいいですよね。それと同じです。
絶対に覚えておかなければならないことは誰もが覚えています。使うけど覚える必要はない知識をどれだけ覚えることができるかが、その人の優秀さだと思います。
この手の知識は何回も調べているうちに自然と覚えてしまうことがよくあります。
③どうでもいいこと
10%くらいは正直どうでもいいことがあります。この手の知識を試験で聞いてくる審査官がたまにいますが、センスがないと思っています。
これも車で例えると、車の各部品の名称などです。メーカーや整備士が知っていればいいことで、一般的には別に知らなくても問題ないですよね。それと同じだと思っていただければいいと思います。
量が多いときは開き直りが大事
このように書きましたが、必要知識が膨大なため、上に書いたようにメリハリをつけなければやっていけません。
パイロットに限らず勉強量が多い仕事は他にもたくさんあると思います。
勉強する方はぜひ参考にして、効率のいい方法でやってもらいたいと思います。