Jです。
今回は那覇空港のRNP RWY18Rアプローチの記事です。那覇空港が南風運用でお天気が良い時にこのアプローチを行います。
RNP RWY18R Approach
(RNP RWY18R Approach:AIP Aerodromes ROAHから引用)
チャートを見たら分かる通り、JOINTというポイントをmandatory 1200ftで通過する必要があります。
これは嘉手納を離発着する米軍の飛行機との間隔設定の為です。
FAFのFEVERは1200ftと書いてありますが、mandatoryではありません。
気温には要注意
気温が高い時には真高度が高くなるので注意が必要です。
同じ計器高度1,200ftでも海面気温が15℃よりも高ければ真高度は1,200ftよりも高くなります。
どれくらい誤差が出るかの概算をすることができます。
一般的に10℃温度が違ったら4%の高度差が出ます。
例えば、15℃よりも10℃高い海面上気温25℃の空気中を計器高度1,200ftの場合、1,200ftの4%なので48ftの誤差が出て、実際には真高度1,248ftで飛んでいるということです。
RNP ApproachのVertical guidanceはVNAV PATHであり気温の補正はありません。何も考えずにVNAV PATHをFollowすると気が付いたときにはPAPIが白3つなんてことが起こり得ます。
どれくらいの気温でどうなるか
では気温が何度まで行ったらPAPIが白3つになるのでしょうか。
簡易的に計算してみました。RWY18RにはILSが付いているのでPAPIの色が白3つに変わる角度は3.25°を超えた時です。
気温(℃) | FAFの真高度 | Path angle | PAPI |
ISA | 1200 | 3° | ○○●● |
ISA+5 | 1224 | 3.06° | ○○●● |
ISA+10 | 1248 | 3.12° | ○○●● |
ISA+15 | 1272 | 3.18° | ○○●● |
ISA+20 | 1296 | 3.24° | ○○●● |
ISA+25 | 1320 | 3.3° | ○○○● |
よって地上気温がISA+20℃を超えた時に、PAPIの色が白3つになることが分かります。
ISA+20℃を超えることはよくあります。
そういう時にはどう対応すればよいのでしょうか。
若干のHigh Pathになりますが、そのままのVNAVのPATHを守って降りるという方法もあります。シンプルです。
3°のPathを守りたい場合は96ft高いわけなので、もしRWYが見えているのであればFAFの約0.3NM手前から早めに降下していくという方法もあります。
ちなみにRNP RWY18L Approachだと・・・
RWY 18Rが着陸用の滑走路ですが、それが何らかの理由でCloseとなった場合、RWY18Lに着陸します。
滑走路が2本に増える前はこのApproachをよくやっていました。
RWY18Rと何が違うのでしょうか?
それはPAPIの色が変わる角度が違います。
RWY18LにはILSが付いていないのでPAPIの色が白3つに変わる角度は3.17°を超えた時で、PAPIはRWY18Rよりも敏感です。
気温 | FAFの真高度 | Path angle | PAPI |
ISA | 1200 | 3° | ○○●● |
ISA+5 | 1224 | 3.06° | ○○●● |
ISA+10 | 1248 | 3.12° | ○○●● |
ISA+15 | 1272 | 3.18° | ○○○● |
ISA+20 | 1296 | 3.24° | ○○○● |
ISA+25 | 1320 | 3.3° | ○○○● |
表のように、RWY18LではISA+15℃からPAPIの色が変わることが分かります。
RWY18Rよりも5℃低い気温でPAPIの色が白3つに変わります。
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