Jです。
今回ですけども、航空大学校の1次試験総合問題partⅡの勉強方法について紹介します。
僕は過去某進学塾で高3担当の講師をしていたことがあり、このような受験問題を分析したことがあります。
その経験を生かして、具体的にどのような勉強をすれば得点力がアップするのか書いていきたいと思います。
目次
事実上数学と物理の試験
まず勝つには相手を分析するところから始めましょう。
総合問題partⅡの試験内容は総合と言いながら実情はほとんどが数学と物理です。
典型的な問題のラインナップは以下の通りです。
問27~35:全て物理
問36~45:全て数学
25問中、19問が物理と数学です。
これを見るとどこに力を入れて対策すればよいかが分かると思います。
当然それは数学と物理です。
時事ネタを勉強するのはいいですが、コスパは悪いです。
出題範囲は広く浅い
出題範囲は広く浅いです。
物理の出題範囲であれば、力学・電磁気・熱力学など幅広く勉強しなければなりません。
数学も万遍なく出題されます。
1つの分野を深く勉強するのも良いですが、得意な分野を伸ばすのではなく、できるだけ苦手な分野を無くすような勉強をしてください。
極端な話、難しい問題はみんな解けないので解けなくても構いません。
必見!物理の勉強法
物理は大きく分けて「力学」と「それ以外」の分野に分けられます。
「力学」については得意な人が多いのですが、それ以外の分野(例えば電磁気)は苦手な人が多いです。
実は力学は難しい問題をいくらでも作ることが可能ですが、電磁気などの分野は難しい問題を作れません。
航大受験にかかわらず、電磁気の分野は特に苦手な人が多いのですが、それには明確な理由があります。
その理由を説明するために質問に2つ答えてもらいます。
まず1つ目の質問です。
「速度[m/s]」とは何でしょう?
舐めてんのかって思った人が多いと思います。
速度[m/s]というのは1秒間に何メートル進むかということですよね。
10m/sは1秒に10m進むような速さということです。イメージできますよね。
では2番目の質問です。
電圧[V]って何ですか?
これに答えられない人があまりにも多いのです。
それが力学ができて電磁気が苦手な理由です。
そもそも土台である電圧とは何か、電流とは何かという根本的なところを押さえずに公式だけを丸暗記しているから電磁気が苦手になるんです。
現実問題、理解していないものを公式だけを使って解いている状態の人がほとんどです。
物理を勉強する時はまずは必ず定義を押さえてください。
それをやらずに回路の問題をいくら解いても意味はないです。
逆に本質を理解してしまえば問題数をこなす必要はありません。
そして公式を丸暗記するのではなく現象を理解してください。
波動も苦手な人が多い分野ですが、例えばドップラー効果の公式の暗記は百害あって一利なしです。
僕の解説では「とりあえずの丸暗記の公式」を使ったような解説はしていません。
必見!数学の勉強法
数学の問題は公式を当てはめるだけの簡単な問題から若干面倒な問題まで幅広く出ます。
得点力アップのためにはどの問題が簡単でどの問題が難しいかを見抜く目が必要になります。
基本的にはほとんどが簡単な問題ですが1~2問だけ難しい問題を入れてきていることがあります。
そのような難しい問題は飛ばして簡単な問題を先に解きましょう。
簡単な問題も難しい問題も配点は同じです。
もう1つ数学の問題について重要なことがあります。
航空大学校の数学の問題には本質が分かっている人だけ超簡単に解けてしまう問題が紛れています。
普通にやれば計算がややこしかったり、時間がかかってしまうのですが、ある解法(裏技)を使えば一瞬で解けてしまうような問題です。
その解法を思いつくためにはやはり公式の丸暗記ではなく、本質の理解が重要になります。
勉強は量より質
このように航空大学校の問題に共通しているのは公式の丸暗記ではなく「本質の理解」ということになります。
量より質ということが重要視されていると考えられます。
パイロットの仕事も効率性が求められます。
それを入試で見ているのではないかと思います。
航空大学校の過去問を解説しているのでよかったらそちらも見てみてください。
他の年度も当ブログの[カテゴリー → 航空大学校過去問]から見れると思います。