Jです。
パイロットの離職率はかなり低いと言われています。
それはいろいろな魅力があるからです。
そのような魅力は年々減ってきています。
その理由を見ていきましょう。
コンプライアンスの締め付けは強くなる一方
事例①:同時多発テロ
2000年代に入って以降、パイロットの環境は激変しました。
9.11の同時多発テロ以来、操縦室にはいかなる場合でも部外者を立ち入らせないことが決められました。
日本のCAB(航空局)は思考停止しており賢くないので、基本的に0か10の政策しかできません。
よって、例外なく誰もコックピットには立ち入ることはできません。
昔は、子供をコックピットに入れてあげたりして夢を与えていました。
小さいころにコックピットに内緒で入れてもらって、その経験に感動してパイロットを目指すようになったという話をよく聞きました。
今ではありえない話です。
ちなみに、外資系の航空会社は社員の家族などを未だにコックピットに入れているところがあります。
社員優待で乗る時に「座席が空いていないのでコックピットにどうぞ」という話もあります。
事例②:飲酒問題
また、昨今ではパイロットの飲酒も問題になりました。
これも一部のバカな人が起こした不祥事にCABが過剰反応しています。
頭の悪い0か10の政策しかできないCABはここでも2次災害を起こします。
なんと全員乗務前(これは前からあった)、便間、乗務後にアルコールチェックが義務付けられました。
便間、乗務後にアルコールチェックをする方針は外国人に笑いものにされています。
普通の頭をしていたら便間、乗務後にやる意味がないと思うはずですが、CABには分からないようです。
もちろんアルコール反応が出た人はひとりもいません(笑)
そして、ステイ先ではお酒禁止、外食する際もCREWだとバレないようにコソコソするようにお達しが出る始末です。
この対応は本当にお話になりません。
事例③ジャーマンウィングス墜落事故
ジャーマンウィングスが事故を起こした事例にもまたまたCABは過剰反応しました。
この事例はジャーマンウィングスの副操縦士が機長がトイレで操縦室から離席している際に操縦室のドアを完全にロックしてそのままわざと墜落したとされている事故です。
副操縦士の自殺とされています。
このような事例は世界でも稀であり、過剰反応することはないと思います。
僕の聞いた話によると、某航空会社では操縦士のひとりがトイレに行く際にはコックピットに操縦士を1人にしないために必ずCAを入室させることになったそうです。
操縦士を操縦室に1人にしたら自殺するかもしれないからです。
これは笑い話ですが、当のジャーマンウィングスは当初は対策をしていましたが、今ではもとに戻っており普通に運航しているそうです。
当のドイツがやっていないのに日本は律儀に守り続けています。(トイレに行くタイミングに気を遣うし、不便でしかありません)
このように、上が頭が悪いので不要な手順、意味のない守るべきルールがどんどん増えていっておりそのせいでかなり職場環境は悪くなっています。
今後もきっとそうでしょう。
身体検査や定期審査の負担だけは減ることはない
職場環境はどんなに悪くなろうが身体検査や審査はやってきます。
身体検査は年に1回、審査は半年に1回あり、それに合格し続けなければ乗務することはできなくなります。
それがこの仕事の1番辛いところです。
完全に自分の体調管理と技量を維持することが求められます。
この基準は緩くなることはないと思います。
お酒を会社から禁止され、ストレスの解消に悩む人も出てくると思います。
楽しみは減り制約だけが増えていく
このようにあれはダメこれはダメと言われつつやることはやらなければなりません。
その時点でどんどん職業的な魅力は減っていきます。
それでもパイロットが辞めないのはそもそもみんななりたくてなった職業であり、給料が高いことが理由にあります。
しかし、この給料も今後は上がることはないと思います。
その理由を見ていきます。
給料は下がる一方だと思う理由
2021年現在はパイロットの給料は平均給与と比べるとかなり高いです。
多くの人は給料が高いからきつくても辞めないのです。
しかし、今後パイロットの給料はどんどん下がっていくと予想しています。
そもそもパイロットの給料が高いのはなぜでしょうか?
人の命を預かる仕事だからでしょうか?
しかし、人の命を預かる仕事は他にもありますよね。
新幹線は命の人数で言えば飛行機よりも乗客数は圧倒的に多いです。
しかし、給料は新幹線の運転手よりもパイロットの方が高いですよね。
パイロットの給料が高いのは難易度が高い仕事だからです。
誰でもできないから人数が少なく、需要と供給の関係で今の給料になっています。
しかし、科学技術が発達するにつれて飛行機の操縦やマネジメントはどんどん簡単になってきています。
大きな流れとしてパイロットの仕事は難易度が下がっていって誰でもできる仕事になっていくということです。
そうなると給料は下がっていくということは当然です。
操縦している感じがない
科学技術の発展と共に操縦は簡単になっていきます。
ほぼコンピューター制御になっており人間の足りないところを機械が補ってくれます。
一昔前の飛行機の操縦と、現在の飛行機の操縦は全く別のものです。
操縦が好きでパイロットになったのに操縦するのはオートパイロットばっかりで、それがつまらないという話はよく聞きます。
今後もどんどん飛行機のシステムは発達していくことでしょう。
今は、操縦は2人体制ですが、もしも将来1人でも安全が担保できるシステムが構築されればパイロットは1人体制になりその瞬間需要は大きく減ることになるでしょう。
結論:不人気の職業になる日も遠くないかも
このようにプライベートでの制約、業務上の無意味なルールの増加、給料の減少が合わさるとどうなるでしょうか?
モチベーションが下がって離職率が上がるというのが当然の結論ではないでしょうか。
個人的な意見を言うと、今ルールを締め付けている人が昔めちゃくちゃバカやってきた世代というのが腹が立ちます。