Jです。
今回ですけども、よく聞かれる質問に答えます。
「私ってパイロットに向いてますか?」
知らんがな。と言いたいところですが、それは置いといてざっくり答えます。
学生からよく聞かれるのですが、シンプルにしてかなり難しい質問です。
実はパイロットという職業はこういう人は向いているというのがないのです。
言い方を変えれば9割以上の人は普通に訓練すれば普通になれるということです。
しかし、僕は性格として向いていない人は確実に存在すると思います。
というわけで、向いている人の特徴はあまり答えられないので、どういう人が向いていないかを答えることにします。
目次
パイロットに向いていない人3つの特徴
①勉強が大嫌いでアレルギー的に受け付けない人
パイロットはなるまでにかなりの勉強時間を要します。しかし、その内容はたいてい暗記すれば何とかなるものです。
その勉強という作業をできるかできないかが大事です。
そして、パイロットになった後も一生勉強が必要です。規程は変わるし、機種が変われば覚え直しです。その量は膨大です。
それに機長になると半年ごとに資格維持の試験があり、それに合格し続けないと乗務することができません。
勉強が好きである必要はありませんが、大嫌いな人はパイロットになったとしても辛いだけだと思います。
②パイロットに全く興味がない人
これは特に重要です。飛行機や空を飛ぶことに全く興味がない人はつらいと思います。
「なんとなくカッコいいから」「受けたら採用された」「就職活動の数ある職種のひとつで受けたらたまたま受かった」といった程度はまだ大丈夫です。
そんな人はたくさんいます。
そういったふわっとした理由で受かった人でも、「せっかく受かったし、やるからにはパイロットになってやろう」と思うものです。
ここで言っているのは、あなたなんで受験したの?というレベルの興味がない人のことです。
パイロットの昇格訓練は楽しいことよりもつらいことの方が多いです。
飛行機に少しも興味がなかったり、特になりたくない人は勉強するモチベーションが沸かず、やっていても辛いだけだと思います。
「自分ってパイロットに向いているか」と考える時点で興味があるということなので、ここの項目については大丈夫かと思います。
③真面目すぎる人(完璧主義)
僕はこの項目が最重要だと思っています。
このタイプの人は高学歴の優秀な人に多いと思います。パイロットになるまでに勉強しなければならない項目は膨大です。大学受験の範囲よりもかなり多いです。
さらに、勉強だけではなくパイロットになるためには乗り越えなければならない難関がいくつもあります。そして時には理不尽なことにも直面することがあります。
真面目過ぎる人は全てを自分で抱えて、全てを真に受けて、潰れてしまうと思います。
ある程度の開き直りや辛い経験もネタにして笑い飛ばすというような対処ができることが必要になります。
向いているか向いていないか考えることに意味はない
自分が向いているか向いていないか考えることに意味はありません。
訓練していく過程においてパイロット的な思考は身についていくからです。
この上記の3つの条件に当てはまらなければ自分は向いていると思っていただいて構いません。
僕の経験上、向いていない人は全体の1割くらいだと思います。
入社しても訓練で失敗してパイロットになれない人の割合も約1割ですので、なかなか正しいかと思っています。