ここだけのパイロットの話 質問箱

パイロットって英語どのくらいできればなれますか?

投稿日:21/05/2020 更新日:


Jです。

今回ですけども、パイロットの英語力について答えたいと思います。

 

【答え】

できなくてもなれる道はある。

パイロットになるためにどの道を選ぶかで必要な英語力は異なる。

具体的には「自社養成」>「私立大学」>>>>「航空大学校」。

自分でライセンス取る場合はその手段による。

 

どの道に行くかで必要な英語力は違う

パイロットになるには色々な道があり、主に4つの道があります。

①自社養成
②航空大学校
③私立大学
④自分で免許取る

この4つの道の詳しい解説は他の記事で書いてますので下の記事をご覧ください。

<<<パイロットになるにはどうしたらいいですか?

 

なぜこの4つの道の話をするかというと、このどの道を行くかによって必要な英語力が違うからです。

 

①自社養成に必要な英語レベル★★★★☆

自社養成で会社に採用されるには大手の航空会社だと入社試験で英語面接があります。面接の相手は外国人や海外で育った日本人でいわゆるネイティブの人たちとの英語での面接です。

そして、入社したとしても一部の訓練カリキュラムを海外でやる会社もあるため英語力は必須であると言えます。海外で訓練する場合、教官が外国人の場合もあります。

従って、自社養成での入社を考えるなら英語を使ってネイティブの外国人と意思疎通ができるレベルにないとなかなか厳しいと言えます。

 

②航空大学校に必要な英語力★☆☆☆☆

航空大学校経由でパイロットになる方法が僕は最も英語ができなくてもパイロットになる方法だと思います。言い換えれば、航空大学校の出身パイロットが最も英語ができないです。

なぜなら、まず出願要件に英語の項目無し、入学試験の英語の科目はリスニングと筆記のみ(しかもマークシート)で、さらに入社試験に英語面接は無いからです。パイロットになるまでどこのフェーズにもスピーキングの試験が全くないのです。航空大学校の入学試験の英語のレベルはセンター試験くらいです。

そして、入社した後も航空大学校出身者はライセンスを既に持っているため訓練は全て日本で行います。英語を話す機会はありません。

僕は航空大学校出身者でTOEIC300点台だった人を知っています。

 

あるあるネタですが、機長と副操縦士が両方とも航空大学校出身者だった場合、次のような会話になります。

機長「君は航大出身?」

副操縦士「はい!」

機長「そっか。俺も航大。だから君が英語できないのはよく知ってる」

副操縦士「(笑)」

もちろん航空大学校出身でも英語をできる人はいます。

英語が苦手な人は航空大学校に行きましょう。

 

③私立大学で必要な英語力★★★☆☆

私大経由で航空会社に入学する人の必要とされる英語力はそれぞれの大学の出願要件に書いてありますが、大体TOEIC600点くらいだったと思います。

それぞれのホームページで最新の情報を確認してみてください。大学によって違うと思います。

とある私立大学では免許を取るための訓練をアメリカで行います。その大学の基準ではアメリカの訓練に行くためにはTOEFL71以上が必須です。

若干の救済措置はありますが、スコアが足りないと訓練に入ることすらできません。

従って入学試験が終わっても毎日英語を勉強する必要がありそうです。

就活の英語の試験は難しいことはなく簡単な試験があるだけです。

 

④自分でライセンス取る場合に必要な英語力★★★★★

自分でライセンスを取る道については方法はさまざまなので自分の英語レベルに合わせて頑張ってくださいとしか言いようがありませんが、基本的に日本で取るのには英語はいらないと思います。

しかし、日本でライセンスを取るのは高額であり海外で飛行時間を稼ぐ人も多いです。

その場合は英語力は必要でしょう。

一応海外でライセンスを取るとして★5つです。

 

国際線に乗務するためには国家資格の航空英語能力証明が必要

さて、いろいろな道があるのでパイロットの英語力も様々ですが、実際に仕事で英語は使うのでしょうか?

実は国内線を飛ぶだけであれば英語は一瞬たりとも使いません

ですので英語力はいりません。

管制官とのやり取りは全てATCという専門用語を使って行うのですが、これは一見英語に似ていますが英語ではありません。

英語がどれだけできない人もやっていけば慣れてできるようになります。

しかし、国際線になると話は別です。

国際線に出るためにはパイロットは「航空英語能力証明」という国家資格の審査に合格しなければなりません。

試験内容はリスニングとスピーキングです。

合格して初めて国際線に乗務できるのです。

国際線に行くためには英語は必要不可欠なのです。








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