Jです。
僕が航空大学校を実際に受験した時の話を書きたいと思います。
これから航空大学校の受験を考えている人はぜひ参考にして頂ければと思います。
目次
航空大学校の募集要項を確認
航空大学校のホームページを見ていただければわかりますが、高卒では受けることができません。
4年制大学に進んだ場合、最短で2年終了見込みで受験できます。また、年齢の上限もあります。
僕が航空大学校の募集要項を見たのは大学1年の時でした。迷わず大学2年終了見込みで受験することを決めました。
当時の航空大学校の募集定員は72名でした。(2018年度からは定員108人に拡大しています)
1次試験:筆記のみ(総合Ⅰ、英語、総合Ⅱ)※英語はリスニングあり
2次試験:身体検査
3次試験:面接と操縦適性検査
そして、倍率を見てみると、毎年1次試験で倍率約2倍、身体検査で約3倍、3次試験で約1.5倍で合計倍率9倍程度でした。
詳しくは航空大学校HPを確認ください。
合格するための戦略を練る
何事にも策略、計画は重要です。最短で合格するためには分析と対策が必要です。
まず初めに僕が思ったのは2次試験は完全に運だということです。
健康な人300人が受けて100人しか受からない健康診断ってどんな健康診断だよと思いました。
そして、3次試験は面接と操縦適性検査ということで面接以外は対策のしようがほぼありません。
しかも3次試験は毎年だいたい100人受けて72人受かる試験です。
正直3次試験で落ちる確率は低いと思いました。
よって、1次試験の筆記試験が唯一努力で差をつけられるところだと思いました。
つまり、言い換えれば1次試験の倍率2倍が航空大学校の実質倍率です。(今は1次試験は倍率3倍程度になっています)
隣の人に勝てばいいのです。そう考えるとなんか簡単な気がしてきました。
僕の作戦が決まりました。
過去問研究をして1次試験でできるだけ点を取って、2次試験は運に任せて、3次試験はノリと勢い(適性が無ければ仕方ない)で何とかするという作戦です。
実際にやった対策
過去問を何年分か解きました。
総合問題は数学、物理などが中心だったので新しいことを学ぶ必要が無く、理系の自分としては非常に助かりました。
1次試験当日
1次試験は筆記です。
当時は英語がそんなに得意ではなかったので人並みに解ければいいかと思っていました。リスニングは壊滅した可能性大でした。
でも一応大学受験で頑張って勉強しましたし、まだ大学1年生だったので数学、物理に関してはほぼ全て解けたと思います。
英語とその他の問題はあまり自信がありませんでしたが、総合的に考えるとまあ1次試験は半分よりは上かなと言う感じでした。
結果は合格でした。
よって作戦通り、この時点で気持ち的に僕の努力は終了しました。
2次試験当日
身体検査は、何も準備せずに臨みました。検査の内容も当日言われるがままにこなしていきました。
当日は朝食をとらずに来てくださいという指示があったかと思います。
身体検査の当日は、朝普通に起きてコップ1杯の水を飲んで行けばよいというアドバイスをしてくれた医師がいたのでそれに従いました。
当日風邪が引いてなくて本当に良かったです。何も気にしないほうがいいかもしれません。
血液検査があるので2~3日前から脂っこいもの(焼肉とか)を食べるのだけは控えましょう。
3次試験当日
面接
この面接が僕にとって人生初の面接だったのである程度想定される質問に対しての回答は準備していきました。
面接は部屋が2つに分けられていて、どちらかの部屋で1人ずつ面接を行います。
噂によると、片方の部屋が圧迫面接の怖い部屋で、もう片方が優しい雰囲気の面接とのことでしたが本当のことは分かりません。
もしもその噂が本当なのであれば、僕の部屋は優しい部屋だったと思います。
FTDを使った操縦適性検査
操縦適性試験は簡単なシミュレーターを使って行いました。(今思えばFTDというやつかな?)
これも何も準備せずに行きました。その場でどのように飛ぶかの説明がありました。コックピットの中の計器の情報だけを見て飛ぶいわゆるBIFでした。
具体的には高度を守りながら180度ターンをしたり、簡単な上昇降下をさせられるような内容です。
他にも例えば180度ターンし終わると「Check」と言って逆に180度ターンするなど、操縦しながら何らかのタスクを課してくる内容も含まれていました。
掛け声を忘れる人なども中にはいるのではないかと思います。
同じことを2回させられました。おそらく1回目と2回目の差を見ているのでしょう。
必死に説明を聞いて、言われたとおりに頑張りました。
プロが見たらセンスがない人はすぐ分かるのでしょうか。これといった手ごたえはないまま終了しました。
3次試験の倍率から言って落とす試験ではないのは明白なので、センス有りと判断される必要はないと思います。センス無しと判断されなければ大丈夫です。
例えば倍率100倍の試験であれば受かるためには自分が目立つ必要があります。
しかし、航大の3次試験は倍率1.5倍なので目立たない程度に普通にやっていれば、緊張して勝手に落ちてくれる人がいるので大丈夫です。
倍率1.5倍の試験とはそういうもので、攻めなくても守っていれば勝てます。
それに1次試験のお釣りがあれば絶対合格できるはずです。
まとめ
僕が受験した時は2次試験で不合格になった人は2度と航空大学校を受験することはできませんでした。
しかし、今はその条件も撤廃されて、一定の条件を満たせば再受験できるそうですね。
また、定員も大幅に増えて108人となりました。
その条件緩和の背景には世界的なパイロット不足による需要の増加があります。
たとえ景気が悪くなったとしても、あくまでそれは一時的なものです。不景気だからといってあきらめないでください。
また僕は2次試験や3次試験の情報は全く調べずに行きましたが、調べることを否定しているわけではありません。
みなさまのチャレンジをいち卒業生として応援しております。