ここだけのパイロットの話

飛行機は大きければ大きいほど良い

投稿日:15/07/2020 更新日:


Jです。

突然ですけども、僕は飛行機は大きければ大きいほど良いと思っています。

飛行機には様々な機種があります。エアバス、ボーイングが2大メーカーですが、皆さんにも好きな機種はあるかと思います。

パイロット目線で大きい飛行機が良い理由を書いていこうと思います。大きい飛行機と言えばエアバスならA380、ボーイングならB747です。

 

飛行機は大きければ大きいほど良い理由

①エンジンが4つある

②揺れない

③操縦が簡単

この3つが主な理由です。

 

大きい飛行機はエンジンが4つある

A380もB747もエンジンが4つあります。

現在主流の飛行機はエンジンが2つです。世界的な航空業界の流れは飛行機の小型化ですので、4発機は時代の流れに光の速度で逆行している機種です。

しかし、あえて言います。4発機は素晴らしいです。燃費は悪いですが、素晴らしいです。

パイロット目線で言うと「安心感」が双発機と全然違います。

もし太平洋上で周りに空港がないところを飛んでいるときにエンジンが故障したらどうなるでしょうか?

双発機であれば、エンジンが残り1つになるわけですから即Emergency(緊急事態)です。

しかし、4発機であればエンジンは残り3つもあります。従って、Emergencyではありません。パイロット目線じゃなく、乗客として乗っていても安心ですよね。

 

大きい飛行機は揺れない

これは感覚的にわかると思います。大きい飛行機は多少の気流の乱れがあったとしても揺れません。

パイロットはできるだけ揺れない高度選定をしようとするのですが、そもそも揺れにくい飛行機に乗っていれば高度を変えたりする必要がありません。

また、揺れなければシートベルト着用サインを長い間OFFにすることができます。お客様にとってもできるだけシートベルト着用サインはOFFの方がいいと思います。

ベルトサインは離陸後5分でOFFにして着陸10分前にONにできたら理想です。

 

大きい飛行機は操縦が簡単

パイロットになるための訓練は初めはエンジンが1つのプロペラ機(小型機)から始まります。それからエンジンが2つのプロペラ機(小型機)を取ったのちに航空会社で訓練して大きい飛行機に乗ります。

今思うと1番最初に操縦した小型機が1番難しかったです。飛行機が大きくなってくると操縦はかなり簡単になってきます。

大きいと揺れないという話にも通じますが、飛行機が大きいと気流の乱れを受けにくくなります。小型機ではかなり揺れても大型機では全く揺れなかったりするわけなので、当然操縦は簡単になります。

もう1つは飛行機のシステムが違います。

小型機では装備は最低限のものしか付いていません。大型機になればなるほど、パイロットの操縦を楽にしてくれる機能がたくさんついています。

その理由は大型機の用途が長距離国際線だからです。

長距離国際線の飛行時間は長いところでは10時間をゆうに超えてきます。しかも、時差があり日本時間の深夜に飛ぶこともあります。

そんな疲労がピークの中で着陸をしなければならないため、メーカーがパイロットが楽に操縦できるような機能をたくさんつけてくれています。

 

 

そのような理由から僕は飛行機は大きければ大きいほど良いと思っています。


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