今回もよく質問されることに答えていきます。
航空大学校に合格するために最低限必要な偏差値についてです。
この質問に答えるには実は少し難しいのです。
特殊過ぎてデータが無さ過ぎるからです。
一般的な大学と偏差値
例えば東大・京大をはじめとした旧帝大にはじまり、早慶の難関私立、地方国立大学、中堅私立大学の偏差値を知ろうと思えば予備校などのホームページで学部ごとに詳しく知ることができます。
大学(学部) | 偏差値 |
東京大学 | 75 |
京都大学 | 70 |
旧帝大 | 65 |
早慶 | 70 |
MARCH | 60 |
※偏差値は学部によってかなり異なります
上の表はざっとしたイメージとしてご覧ください。
このように文部科学省管轄のいわゆる一般的な大学の偏差値は少し調べれば出てきます。
航空大学校はどの辺に位置しているのか気になりますよね。
しかし、実は単純に比べることができないのです。
特殊過ぎる航空大学校受験
一般の大学は文部科学省の管轄です。
文科省管轄の大学だと必要な偏差値というのは大体わかります。
受験生が多く予備校も充実しており十分すぎるデータがあり分析もよくなされています。
しかし、航空大学校は国土交通省管轄の独立行政法人という特殊な機関で、受験人数は毎年900人程度です。
試験内容も独特で偏差値を出そうにもデータが少なすぎます。
(過去問の解説ですらまともに出回っていない状況です。)
ですので、航大入試を考えるにあたっては「偏差値」という概念は捨てた方が良いと思います。
航大生の出身大学の偏差値から推測するしかない
以上の理由から難易度を偏差値では測ることができません。
そもそも航空大学校は高卒では受けることができず、大学2年終了見込みでやっと受けることができます。
試験内容は学科試験、身体検査、模擬飛行操縦試験、面接など多岐にわたります。
そんな試験に大学入試の偏差値という概念を当てはめる方が無理なのです。
しかし、何かの指標は欲しいですよね。
そこで逆転の発想をしてみます。
実は航大生の出身大学からおおよその偏差値を予測することができます。
もちろん偏差値は学力を示す指標なので学科試験(1次試験)にしか適用することができません。その点はご了承ください。
経験上、僕の同期・先輩後輩を含め航空大学校に入った人の大学は有名大学が圧倒的に多いです。
これはひとつの事実としてあります。
まず聞いたことのない大学の人はいません。
もちろん全員が全員そうではありませんが、有名な大学の割合が多いということです。
上は東大・京大・早稲田・慶應からはじまり地方国公立大学、MARCHなどの私大が多いです。
したがって航空大学校の必要偏差値は大体60くらいではないかと推測できます。
最後に
言うまでもないことですが、試験の合否に学歴は関係ありません。
試験に受かるかどうかは当日試験問題が解けるかどうかにかかっています。
つまり大事なのは出身大学の偏差値ではなく大学に入った後の努力です。
いわゆる有名大学でなくても大学に入ってから猛勉強して航大の受験対策を頑張った人は受かるでしょう。